Black★Joker【完結】
まだ、友達 優サイド
【優サイド】
「龍馬……何で逃げないんだよ!!」
僕は公園の入り口でブルブルと震える体を両腕で抱きしめた。
怒号が飛び交う公園内は遠目でも異様な熱気に包まれている。
龍馬が「走れ!!」と叫んだ時、てっきり一緒に逃げるものだとばかり思っていた。
それなのに龍馬は逃げなかった。
自分が犠牲になって僕だけを逃げす為に。
「何でそこまでしてくれるんだよ……」
学校の帰り道、何気なく龍馬がいるであろうカラオケBOXに行こうなんて考えた僕がバカだったんだ。
龍馬は何度も僕に忠告してくれていたのに。
「お前、狙われてるっぽいし当分バイト先には顔出すなよ」と。