Black★Joker【完結】
「で、お前何でやられてんの?」
「……さぁ?何ででしょう?」
龍馬のお兄ちゃんの瞳は楽しそうにユラユラと揺れている。
その表情は笑いを堪えているようにも見える。
「で、君は誰?龍馬のツレ?」
「……はい」
僕がコクリと頷くと、龍馬のお兄ちゃんは僕の体を上から下まで舐めるように見た。
「何があったか教えてよ?」
背の高い龍馬のお兄ちゃんに見下ろされて、僕はおどおどしながらさっきの出来事を話した。
「5対1?お前なら5人くらい何となるだろ?何でそんなに顔腫らしてんの?」
「ならない時もあるんだって。兄ちゃんには一生分かんないかもね」
「分かんないね。そいつらまだそこらへんにいんの?」
「何で?」
龍馬は不安げにお兄ちゃんを見る。