Black★Joker【完結】
でもその声にいつものような元気は感じられない。
龍馬はすぐに視線を足元に下げた。
すると、龍馬のお兄ちゃんは僕に視線を向けるとクスッと笑った。
「俺、こいつ連れて帰るから先帰って?」
「……でも……」
龍馬の怪我の具合が気になる。
こんなことになってしまったのは僕のせいだ……。
「ほら、いくぞ。さっさと歩け」
お兄ちゃんは龍馬の背中をバシッと力強く叩くと、先にスタスタと歩き始める。