Black★Joker【完結】

「で、誰にやられたんだよ。さっき公園にいた女みたいな奴と何か関係あるのか?」


「さぁ?関係あるといえばあるし、ないといえばない」


「何だそれ」


兄ちゃんは眉間に皺を寄せると、ポケットの中から煙草とライターを取り出して俺に投げた。


俺はその煙草をくわえて火を付けると、思い切り肺に吸い込んだ。



「なぁ、兄ちゃん。俺、マジすごいんですけど」


「何が?」


「一発も手出さなかったとか、奇跡的でしょ?」


「手を出せなかった、じゃなくて?」


兄ちゃんは唇の端を持ち上げながら俺を見る。



< 265 / 381 >

この作品をシェア

pagetop