Black★Joker【完結】

「なぁ、兄ちゃん。ここまで一方的にやられたことある?」


「ない」


「ですよねー……」


俺はベッドから立ち上がると、部屋の隅にある姿見で自分の姿を確認した。


顔全体が赤く腫れていて、切り傷が沢山ある。


こめかみから流れ出た血は固まって前髪と絡み合っている。



あいつ、わざと見えるところを集中的に狙いやがったな。


川上の陰湿さに虫唾が走る。


それと同時に悔しさが一気に込み上げてきた。

< 267 / 381 >

この作品をシェア

pagetop