Black★Joker【完結】
「俺……バカすぎだわ」
メソ男との約束を守って川上にボコボコにされるなんて。
あんな歯抜けにやられるなんて……。
メソ男との約束をとるか、プライドをとるか。
あの場で究極の選択を迫られた。
……プライドをとればこんな想いをしないで済んだのかもしれない。
でも、自分のプライドを守るためにメソ男との約束を破ることはできなかった。
「確かにお前はバカだな」
「こういうときくらい……優しく励ましてくれてもいいだろ?」
「あいにく俺は男には優しくないの」
クソ兄貴め。
心の中で文句を垂れながらも、俺はハハッと力なく笑った。