Black★Joker【完結】
龍馬と優の二人に何があったんだろう。
優も龍馬ほどではないにしても顔を腫らしていた。
それはあたかも誰かに殴られたかのような跡だった。
優に聞いてみても「何でもない」ってはぐらかしてばかり。
龍馬は大切な彼氏だし、優だって大切な友達だ。
それなのに、どうして二人はあたしに何も教えてくれないんだろう……?
「最近、周りで変わったこととかないか?」
龍馬は急に真剣な表情になると、あたしの目を真っ直ぐ見つめながらそう尋ねた。
「変わったこと?」
「あぁ。たとえば、誰か知らない奴に追いかけられてる気がする……とか」
「……ううん、特にないよ」
「何かあったらすぐ言え」
首を横に振ると、龍馬は少し表情を緩めてそう言った。