Black★Joker【完結】

「悪い、待たせたな」


しばらくして戻ってきた龍馬はあたしの肩に腕を回しながらニコッと笑う。


それだけで待たされたことなんてどうでもよくなっちゃうなんて。


龍馬が触れている部分がジンジンと痺れたように熱くなる。


「……どうしたの?美空、顔が赤いけど熱でもあるの?」


優はあたしの顔を覗きこんで心配そうな表情を浮かべる。



もう!!優ってば余計なこと言わないで!!


そう言うよりも先に龍馬がニヤッと笑った。


「美空ちゃーん、可愛いー。照れてんの?」


「……うるさい!!」


龍馬にからかわれてさらに顔を真っ赤にするあたしを見て、鈍感な優は不思議そうに首を傾げていた。

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