Black★Joker【完結】
「誰に俺をとられるって?」
「あたしよりもずっと可愛い女の子……」
「俺、そんなに信用ない?」
龍馬はポリポリと頭をかきながら呟く。
「俺の女は美空だろ。それに、俺、こう見えて案外一途だから」
「でも……もし龍馬の前に物凄いタイプの女の子が現れたら……――」
自分でも何でこんなに不安になっているのか分からない。
だけどどうしても止められなかった。
龍馬がずっとそばにいてくれるという確かなものが欲しくて。
「態度で示せば分かってくれんの?」
俯くあたしの顎をクイッと掴むと、龍馬はそのままあたしの唇に自分の唇を押し当てた。