Black★Joker【完結】
「あいつ、まさか……」
何かあったらすぐに連絡しろって言ったのに。
唇をギュッと噛み締めた時、おばさんは俺の肩を掴んで前後に揺らした。
「もしあの子に何かあったら……あなたを絶対に許さない!!」
「……分かってますから。俺、探してきます」
おばさんの手をすり抜けて頭を下げると、俺はヘルメットを被って単車に駆け寄った。
『絶対に許さない!!』か。
あの言葉、結構効いたな。
えぐられたように胸がズキズキと痛む。
俺はキーを差し込むと、勢いよくペダルを蹴った。