Black★Joker【完結】

「……神谷。どうしたんだ。そんなに暗い顔して」


急に肩をポンッと叩かれてハッと我に返る。


「なんだ、斎藤さんか」


「何だとはなんだ」


少年課の刑事である斎藤さんは、隣に腰掛けながら俺の頭を小突いた。


「単刀直入に聞くが、お前は島田優くんとはどういう関係だ」


「……さぁ?何だろうね」


「はぐらかすな。前に調書をとった時は彼のことを毛嫌いしてたじゃないか。それがどういう風の吹きまわしだ?」


「どうもこうもないから。つーか、あいつ骨折してるって聞いたけど……大丈夫なの?」


「大丈夫ってことはない。さっき病室で顔を見てきたけど、酷い有様だ。顔をしつように狙われてる」


斎藤さんが酷いというからには相当なんだろう。


そう考えると、胸の中がズキズキと痛んだ。

< 315 / 381 >

この作品をシェア

pagetop