Black★Joker【完結】
「お前も変わったな」
俯いている俺から斎藤さんの表情はよく分からない。
ただ、斎藤さんの声がすごく優しく感じた。
「悪い奴じゃないが、いい奴でもない。自分のことしか考えてないマイペース男がヘコんでるとこっちまで調子が狂うぞ」
「ハァ?ひでぇーな。もう少し言い方ってもんがあるでしょ?」
俺がキッと横目で睨むと斎藤さんは俺の肩をポンッと叩いた。
「……島田君に暴行を働いた奴の目星はもうついてる。だから、お前がそんなに落ち込むんじゃない」
「ずいぶん知ったようなこというんだな?斎藤さんはどこまで知ってんの?」
俺がそう尋ねると、斎藤さんは無言で首を横に振った。