Black★Joker【完結】
「とにかく、変な気は起こさないように。分かってるよな?」
「……分かってる」
「これは忠告じゃないぞ。警告だ」
斎藤さんは念押しすると、スッと椅子から立ち上がった。
「島田君な、やられたのは自分なのに何故かお前のことずっと心配してたぞ」
「あいつすげぇバカみたいにお人好しだから」
あんなバカ、見たことねぇよ。
どうせ腫れた顔してヘラヘラ笑ってたんだろうな。
「島田君は302号室にいる。お母さんは今、着替えをとりに家に戻ったらしいぞ」
斎藤さんはニコッと黄色い歯を見せて笑うと、俺に背中を向けて歩き出した。