Black★Joker【完結】
「……そんな……じゃあ、優はその川上って男にやられたの?」
「うん。だからきっと、龍馬は川上のところに……」
優の話を聞き終えたあたしはただ唖然とするしかなかった。
龍馬と優が、川上という男とトラブルになっていたなんて。
龍馬はトラぶっている様子なんて一度も見せなかった。
……だけど、今考えれば思い当たることもある。
怪我の理由を聞いても、龍馬ははぐらかしてばかりでまともに答えようとはしなかった。
「何で一言相談してくれなかったんだろ……。あたしは女だけど、協力できることがあったかもしれないのに」
一人だけ何も知らずにのんきに生活していたと思うと、複雑な気持ちになる。