Black★Joker【完結】

「あたしなら……大丈夫だから。龍馬……一緒に逃げよう?」


声を震わせながら俺の体にしがみつく美空。


怖かったよな。俺と関わらなきゃこんな思いしなくて済んだのに。


美空もメソ男も……俺のせいで……




でも、もう大丈夫だ。


もう二度と、川上がお前らに手出しできないようにするから。


そうすることで俺がお前らの元を去ることになったとしても。



「俺、美空のこと……」


そう言いかけた瞬間、肩に鈍い痛みが走った。


「神谷ぁ……よそ見してんじゃねぇぞ?」


川上は金属バットを肩をトントンと叩きながら、挑発する。


川上の一撃を合図に俺の中で何かが音を立ててプチンと切れた。
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