Black★Joker【完結】
最終章
愛おしい人 美空サイド
【美空サイド】
「美空、おはよう」
「おはよう」
家の門の前で立っていた優はあたしに気付いてニコッと笑った。
病院でのあの一件を最後に龍馬との連絡は一切とれなくなった。
携帯はいつも電源が切れている状態で、家に行ってチャイムを鳴らしても何の反応もない。
もう一週間もこんな状態が続いている。
優はすぐに退院して今まで通り普通の生活を送れるようになった。
折れてしまった腕も、順調に回復しているようだ。
「ねぇ、優。龍馬……何してるかな?元気でやってる?」
あたしがポツリと呟くと、優は少しだけ表情を緩めた。