Black★Joker【完結】
「僕、先に上行くね」
優は気を遣ってくれたのか、先に龍馬の家の中に入っていく。
「……どうして連絡くれなかったの?川上って男に何もされてない?!怪我とか……それに……」
会ったら聞こうと思っていたことは山ほどあったのに、いざ龍馬を目の前にすると半分も言えなくて。
「ごめんな」
「ずっとずっと心配してたんだよ!!」
「だよなー……、マジごめん」
ホッとした途端、目から大粒の涙が溢れだした。
「もう、川上が美空達にちょっかい出すことはないから」
「……本当に?」
「本当」
川上も怖い。だけど、龍馬がまた何も言わずに消えてしまう方がもっと怖い。