Black★Joker【完結】
「ほら、これ」
「それ……どうしたの?」
美空は怪訝そうな顔をして首を傾げる。
「どっか行こうって約束したろ?遊園地もいいし、動物園もいいし、水族館もいいし、映画もいいしって言ってたの美空じゃねぇか」
「言ったけど……何で二枚づつチケットがあるの?」
「美空が行きたいって言ってた場所にいつでもいけるようにチケット買っておいたんだよ」
なけなしの貯金をはたいて、二人分のチケットを買ったのに美空の表情はどこか冴えない。
自分なりにバカな頭をフル回転させて美空を喜ばせようとしたのに。
すると、美空はハァと息を吐いた。