Black★Joker【完結】
「……――誰か助けて!!」
大声で叫べばさすがに男達も怯むはず!!
路地裏まで引きずられそうになり大声で叫んだ瞬間、
「おい、大丈夫か?」
そんな声と同時に空いていた方の腕をガシッと誰かに掴まれた。
「……?」
慌てて声のした方向に視線を移す。
……この人、誰……?
そこにいたのは学ラン姿の男の子だった。
黒髪をサイドに流して耳にシルバーのピアスを付けている背の高い男の子。
……すごいカッコいい……。
恐ろしい程に整っているその顔に思わず釘付けになる。
今までこんなに顔の綺麗な男の子、見たことないよ。
でも一瞬、嫌な予感が脳裏をかすめた。
もしかしてこの男たちの仲間……?
そうだとしたら、状況はますます悪くなる。
全身を強張らせたあたしに気付いたのか、男の子は「それ勘違い」そう言って目の下を引きつらせた。