Black★Joker【完結】

その時、突然ポケットに入れておいた携帯が震え出した。


取り出して画面に目を向けるとそこに表示されていたのは【店長】だった。


……俺、今日シフト入ってたっけ?


店長が電話をかけてくるのはかなり珍しい。


天変地異の前触れかと少し怖くなりながらも「悪い、ちょっと待ってて」と美空に声をかけると、俺は少し離れた場所で店長の電話に出た。


「俺、もしかして今日バッくれちゃった?」


「一言目は普通もしもし?だろう。そんなことより、大変なことが起きてな」


「大変なこと?」


何かが起こり困っているという店長。


でも電話越しのその声に慌てた様子は一切感じられない。


俺が聞き返すと店長は、


「龍馬、誰かうちでバイトしてくれる子探してくれないか?」


と切り出した。


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