Black★Joker【完結】
「お前、本当に男かよ。美空だってそんなに怖がらなかったぞ?」
「美空……?」
僕が聞き返すと、龍馬は不思議そうに首を傾げた。
「そう。聞いてないか?」
「龍馬とクレープ食べに行ったのは聞いたけど、バイクに乗ったっていうのは聞いてないよ」
「乗ったんだよ。一回だけ」
「一回だけ」を強調した龍馬。
もしかしたら、龍馬は僕の美空への気持ちに気付いているのかもしれない。
……そんなわけないか。龍馬は僕の恋なんて全く興味なさそうだし。
「早く来いよ」
「あ、うん」
僕は龍馬の後を追って家の中にはいった。