Black★Joker【完結】

「何でそんな端っこに突っ立ってんの?座れば?」


「いや……どこに座ったらいいか分かんなくて」


「どこだっていいだろ?どこに座ろうがお前の好きにしろ」


部屋に入るなり、取り出した煙草に火を付ける龍馬。


その姿を見つめながら僕は溜息をついた。


どこに座るか、じゃなくてどこに座れるかが問題だった。


6畳ほどの部屋にギッシリと積み上げられている漫画本や雑誌。


床の上には洋服が散乱して足の踏み場もない。


ガラステーブルの上の灰皿には、煙草が溢れんばかりに押し込まれていた。




< 73 / 381 >

この作品をシェア

pagetop