Black★Joker【完結】
―――………
「……そろそろ帰ろうかな」
「もうこんな時間か」
ゲームに熱中していて時間を忘れていた。
最近発売したばかりのゲームを友達から借りたという龍馬は、僕に対戦を申し込んできた。
そのゲームを初めてやった僕。
だけど、簡単に龍馬を打ち負かした。
でも、龍馬は極度の負けず嫌いだったらしく「もう一回やるぞ!」と僕をなかなか解放してくれなかった。
部屋の時計が23時半過ぎを指している。
僕が鞄を持って立ち上がると、龍馬は「忘れ物」と言って僕の鞄に無理矢理DVDの入った袋を押し込んだ。
「だから僕は……」
「いいからいいから。楽しめよ。当分貸しといてやるから」
「……分かったよ」
内心ちょっぴり興味のあった僕は、強引な龍馬のせいにしてDVDを借りることにした。