Black★Joker【完結】
「……分かったよ」
僕がそう答えると、母さんは満足そうな表情を浮かべて寝室に戻っていった。
それを見届けると、僕は重い足取りで二階の部屋に向かった。
部屋に入り、制服姿のままベッドに横になる。
さっきまであんなに疲れていたのに。
母さんに龍馬のことがばれてしまった。
……今日はなかなか寝付けなそうだ。
「……バイト……やめないとかな……」
母さんにバイトしていることがバレるのは時間の問題で。
龍馬と一緒にいるところも見られている。
「また……ひとりぼっちに逆戻り……か」
あの頃に……
自由だったあの頃に戻りたい。
僕はポツリと呟くと、真っ暗な部屋の中でゆっくりと目を閉じた。