Black★Joker【完結】
「危なかった……」
俊平に全てのDVDをあげるのが惜しくなった俺は、メソ男に貸すことを思い付いた。
俊平と俺は女の好みがよく似ている。
だからこそ、俊平に俺のお気に入りのAVをやるわけにはいかなくて。
DVDが足りないと気付いたら、俊平は間違いなく俺の部屋を片っ端から探す。
いや、キレたら手のつけられないあいつのこと。
家の中をメチャクチャにするのは目に見えている。
幸い、俊平とメソ男に接点はない。
これで俺のお気に入りDVDが俊平に渡ることはない。
「……ヤベェ、俺って天才じゃん」
ポツリと呟いた時、前からカップルがイチャつきながら歩いてきた。