《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
カチン、と硬質な音がして、
お互いのグラスが触れ合った。


爽介はすぐにジントニックに
口をつけてグイッと一口飲むと、


「おー、久々だとやっぱウマッ」


なんかすごい大げさな感激ぶり。


「ナニ? お酒飲むのが
久しぶりなの?」


「あぁ。

体調崩したり舌がおかしく
なったらヤバいから、試作
中は禁酒することにしてんだ」


なるほどね。


新メニューの開発はあたしが
入る前からやってたはず
だから……
じゃあ、だいたい3週間か
1ヶ月ぶりのお酒ってわけだ。

それはたしかに、プチ感動かも。


「あ、もしかして……」


ふと、思い当たった。


「コレって――新メニューの
開発が終わったお祝いなの?」


さっき、爽介が『特別』って
言ってたのも、そーゆーこと?


「なんだ、今頃気づいたのか」


爽介はタンブラーをコースターに
戻しながら、呆れたように言う。


悪かったわね、今頃で!

あんな強引に拉致られて、
すぐに気づけるかってゆーの。
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