《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
呆れたように言うと、
爽介は勝手に手を挙げて
ウェイトレスを呼ぶ。


「ブレンド1つと――」


「………アールグレイのアイス」


「かしこまりました〜♪」


またすべるようにウェイト
レスが去るのを見送って、
あたしは深いため息をついた。


どーして今、こんな偶然で
爽介と会っちゃうかなぁ。

ハッキリ言って、今イチバン
会いたくない相手。

イヤ、イチバンは雫か……。


「!!」


あたしはあわてて背もたれ
から身を起こすと、キョロ
キョロと周囲を注意深く
見回した。


まさかとは思うけど、また
雫がどっかから見てるんじゃ!?
――なんて思って。


でも、それらしい人影は
ぜんぜん見当たらない。


ま、さすがにそんなスパイ
まがいのことまでするわけ
ないか。


「――ナニしてんの?」


「ナンでもないわよ」


爽介がアヤシイ人を見る
ような目で見てるのに
気づいて、あたしは不機嫌に
答えて背筋を伸ばす。
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