《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
二人を眺めて、あたしは
貢のほうに声をかける。


「あんたがここの責任者?」


「え? いや、違うけど――」


答える途中で、貢はハッと
何かに思い当たったように
言葉を切る。

そして、驚いたように
あたしをまじまじと見下ろして、


「もしかして、キミが新条
(しんじょう)さんの
言ってたコか?」


「新条? 
名前なんて知らないけど。

その人がここの責任者なの?」


「ああ……マネージャーだ」


「じゃー、そうなんじゃない。

あたし、その人にこの
時間に来るように
言われてるんだけど」


あたしがそう言うと、
二人はビミョーな表情で
顔を見合わせた。


「……マジかよ……」


口元に手を当てて、
ポツリと爽介がもらす。


ナニこの空気。感じ悪い。

そもそもなんで、働きに
きてあげたあたしがこんな
出迎え方されなきゃなんないのよ?


「ちょっと!

早くそのマネージャー
ってのに会わせてよ!」
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