《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
「別にそんなのかまわないけど。

てゆーか、ありがと」


着替えもおサイフもないと
マジ不便だもん。
この配慮には素直に感謝。



「それで、あの……お店の
方は――?」


ちょっと、聞くの怖かったけど。

あたしは思い切って、
マッキーに尋ねてみた。


マッキーはニッコリ笑って、


「大丈夫。

ボクがきちんとお詫びして、
帰って頂いたよ」


「返金したの?」


「してないよ。
商品も渡してないし。

ただ、お詫びしただけ」


「お詫びしただけって……
それであのオバサンが
おとなしく帰ってったの?」


「うん」


――信じらんない。


あんなに返金返金ってゴネてた
ところに、あたしがトドメで
大激怒させちゃってたのに。



目を丸くするあたしに、
マッキーがフッとそれまでの
笑みを消して、真剣な
表情を見せた。


「あのね、アリィ。

これはさっき言えなかった
ことなんだけど……。

どんなときでも、自分は
お客様をもてなすために
いるんだってことを、
忘れないでほしいんだ」
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