《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
     ☆☆☆☆☆



遅番の、閉店後の片付け
までの仕事を終えて、すでに
夜の賑わいになってる外に
出ると。


「―――よっ!」


駅までの道を歩き出して
すぐの所で、ふいに声を
かけられた。


「ナニやってんのよ……」


……あんたは探偵か?

待ち伏せなんて、よくやるわね。


しかも自分は何時間も前に
帰ってったくせに……
今までどこにいたんだか。


「しつこい男は嫌われるわよ。

いさぎよく諦めなさいよ、爽介」


冷めた口調で言うあたし。


道路沿いのビルとビルの
間の狭い小路からこっちに
声をかけてた爽介は、涼しい
顔で『お断りだね~』と
うそぶくと、


「とりあえずこっち来いって。
誰かに見られたらメンドイだろ」


と、あたしを手招きする。


「…………」


ちょっと迷ったけど、
あたしは仕方なくその
言葉に従った。


たしかに、他の遅番のコが
まだ通りかかるかもしんない。

こんなとこ見られたらタイヘン。
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