《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
「大丈夫だよ。

夜は社会人向けの
夜間コースやってんだ。

教室まで行くわけじゃ
ないし、バレやしねーよ」


言いながら、ホントに遠慮
ない足取りで入口を通過
する爽介。

仕方なく、あたしも後に続く。


エントランスに小さな
受付があるけど、今は無人。


爽介を追ってその脇を通り
抜け、さらに奥に進むと、
すぐにエレベーターホールが
開ける。


そのホールの並びに、自販機が
数台とテーブルと椅子が
何セットか置かれてるだけの、
狭いドリンクスペースが
設けられてた。

今は使う人がいないからか、
照明もついてない。


「お、ゼンゼン変わって
ねーんだなー♪」


爽介は迷わずその場所に
進み、壁のスイッチを
押して照明を入れた。

懐かしそうに、グルッと
辺りを見回す。


「え、何?
目的地ってここなの?」


こんな、古びた休憩
スペースみたいなとこが?


別に何を期待してたわけでも
ないけど、つい気抜けした
声をあげると、


「失礼なこと言うんじゃねーよ。

これでも昼間は生徒で
賑わう憩いのスペースだ」
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