《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
視界もそうだけど、頭の中
にも薄いモヤがかかった
みたいで、なんか記憶が
ハッキリしない。


……あたし、何してたんだっけ。


それにココ、どこ……?

あたしの部屋じゃない――。


「―――――!!」


そこまで考えたときに、
ようやく思い出した。


そーよ、あたし今日は、
爽介の部屋にデザインの
相談をしに来たはず。


でもいざ始まったら、
なんか『まずは基礎からだ』
とか言われて、色々本を
見ながら教え込まれて……。


聞いたことないカタカナ
ばっかで超ウザかったけど、
途中――『チョコレート・
ピエスモンテ』っていうのの
写真を見せてもらったら、
それがチョコでこんなの
作れんの!? ってくらい
マジすごくて。


気づくと、爽介とふたりきり
だって緊張してたのも
忘れるくらい、夢中に
なってたんだよね。


で、そのうち爽介が休憩に
するかって言って、コーヒーを
いれに行って……。


待ってる間、あまりに疲れ
たんでテーブルに頭ついて
休んでたら、だんだん
まぶたが重くなってきて、
ちょっとだけ目をつむって……。
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