《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
ファッションとスイーツ。

素材は全く違うけど、
デザインというジャンルに
あたしが舞い戻ったことに
かわりはない。


それに、今はコンクールの
ためだけにやってるけど、
これを機にまた他のデザインも
やりたいって言い出すかも
しれないわよ?


それを、認めてくれるの――?



こんなにストレートに、
パパの気持ちを確認しようと
するのは初めてだった。


それに、『認めてほしい』
って気持ちを、素直に前に
出すのも。


でも、今ならできる気が
したから。


あたしは想いを込めて、
パパを見つめた。


パパは感情をハッキリ
見せない瞳で、ジッと
あたしを見返してる。


しばらく、緩やかなクラシックの
音だけが、2人の間を流れた。


そしてそのメロディーが
途切れた時、パパは
ようやく口を開く。


「私が若い頃から父親を
手伝っていたのは……父の
後を継いで会社を大きく
するのが、私の本当の夢
だったからだ」


――――え?
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