《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
「オレ、いきなり最初の
段階でつまずいてたし――
なかなか先も見えなかったろ。

お前ってあんま気ぃ長い
方じゃないじゃん。

もっと文句言ったり、
デザインを変えろって
言うかと思ってた」


「そんなこと――言わないわよ」


あたしはちょっと声を
大きくして、即答してた。


だって……言うわけない
じゃない、そんなこと。

そりゃたしかに、気は長い
方じゃないけど。


「でも、毎晩失敗ばっか
なのに、見てんのイヤに
なんなかったか?

よく懲りずにおとなしく
見てたなと思うぜ」


「イヤになんかならないわよ。

だって――」


「……………?」


「だって……爽介なら絶対
できるって、信じてたから」


「亜莉紗………」


キッパリと言い切ったあたしを。


爽介が、驚きを浮かべた
目で見つめてた。


……そーだよね。


イキナリこんなシリアス、
自分でもちょっとどうしたの
かなって思う。


でも……それは間違いなく、
あたしの本心。


だから……伝えたい。爽介にも。
< 315 / 384 >

この作品をシェア

pagetop