《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
フワフワ、フワフワ。


フローリングなのに足元が
やけに柔らかくて、
おぼつかなくて、さっきから
もう爽介に支えられる
ようにして歩いてる。


爽介はライトの横にキーや
財布なんかの荷物を置くと、
また少し移動して、あたしを
ソファに座らせた。


「――なんか飲むか?」


自分は立ったまま、あたしを
見下ろして問いかける。


「……いらない。ここにいて」


お酒もお水も、もういらない。


今、あたしが欲しいのは――…。


「爽介……座ってよ」


立ったまま動こうとしない
から、あたしは爽介を
見上げて、懇願するような
声をもらした。


爽介は片方の手を腰に
当てて、真剣な目であたしを
見つめてる。


その瞳から――爽介の心の
中は、読み取れない。


爽介は今あたしを見て、
いったい何を思ってるの?


もう――あたしの気持ちは、
バレてるよね。


酔った勢いで突っ走ってる……
そんなふうに思われてるのかな?
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