《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
だとしたら、ちょっと悲しい。

決して、酔った勢い
なんかじゃないから。


ただ、気持ちがあふれて
止まらなくなっただけ。


――この気持ちを、伝えたいよ。


もう、あたし一人じゃ抱え
切れないくらい大きくなって、
息が止まりそうなくらい、
苦しくて苦しくて仕方ない。



……ね、爽介?

爽介があたしをここまで
連れて来てくれたのは、
単なる優しさ?


「爽介………」


名前を呼ぶ声が、今にも
泣き声に変わりそうな
くらい震えてる。


ちゃんと伝えなきゃ。

あたしの、気持ちを。


……そう思うのに、なぜだか
言葉はスムーズに出てきて
くれない。


爽介を見上げて、名前を
呼ぶことしかできない……。



「――あんま、そんな目で
見んな。

マジで押さえきかなくなる」


ずっと黙ってあたしを
見下ろしてた爽介が、
ようやくポツリと――
そう、口にした。
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