《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
「うおっ、そうだった!

まずいな、ギリギリだ」


うっかり忘れかけてた
らしい新条さんは、時計を
見てとたんに焦り出す。


「こっちはボクが引き受け
ますから、どうぞ行って下さい」


落ち着いた態度でそう言う
マッキーに、新条さんは
『ああ、頼む』と答えて、
再びあたしを見た。


「じゃあ、今日はこれで。

期待してるから頑張って
くれよ、望月さん」


もう一度、あたしの肩を叩いて。

新条さんは、足早にマネー
ジャールームに戻って行った。


「さてと、じゃあボク達も
トレーニングに入ろうか」


マッキーが明るい声で言う
けど、あたしはとても
返事を返す気にはならない。


厨房の3人は、もうあたし
達なんていないかのように
黙々と仕事してるけど。

さっきまでの重苦しい
空気は、まだ漂ってる。


マッキーもそんな空気を
感じてないわけはない
だろうけど、あえて
無視してるのか。
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