《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
厨房の入口まで進んだ
マッキーは、そこから
中の3人に向かって、


「忙しいところ邪魔して
悪かったね。

じゃあ、今日も1日よろしく!」


爽やかにそう言うと、特に
返事も待たずにクルリと
振り返って、その場を
立ち去った。


『ついてきて』と声を
かけられ、やる気のない
足取りでついてくと。


どこに行くのかと思ったら
マッキーが入ったのは
休憩室だった。


「イキナリ休憩?」


「まさか。

今日はまあ……研修って
やつかな?

すぐに現場に出ても
分からないことだらけ
だろうから、まずは
しっかり勉強しないとね」


マッキーはそう言って、
あたしにどこかに座るよう
促した。

まもなくオープンって時間
だし、とうぜん休憩室は
あたし達以外誰もいない。


あたしは手近な席に座った。


「ホントは裏のデスクで
やるんだけど、今日だけ
特別だよ」


……ああ、そっか。


あの場所だと、厨房の中が
丸見えだから。

それでわざわざ、こっちに
来たんだ。
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