《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
「へー……」


「ここのケーキってどれも
スペシャルおいしいけど、
やっぱ開発は一筋縄じゃ
いかないのね。

仕事終わってからも
何時間も試作してるみたい
だから、疲れもピークって
感じでさー。

一ノ瀬さんとか、たまに
超コワくってぇ」


たしかに、貢は無愛想を
絵に描いたようだもんな。


――でも、そっか。


今朝、やたら厨房が緊迫感
漂ってるように思えたのは
そーゆー理由もあったのかも。


「その辺りは知らなかった
けど……でも、ホント
たいしたことじゃないから」


「わかった!

ゴメンね、変なこと聞いて。

場合によってはこっちにも
波紋が広がっちゃうから、
気になっちゃって」


「どーゆーこと?」


あたしが聞くと、咲希は
チラッと一緒に来た仕事
仲間の座ってるテーブルに
目を走らせ。


あたしに顔を寄せるように
して、小声で囁いた。


「パティシエの3人、
超イケてるじゃん?

だからホールのコでも、
一部熱狂的なファンがいるのよ。

そーゆーコの前で誰かの
悪口でも言おうもんなら、
絶対目をつけられるからね」
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