《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
イヤ、眺めてるってゆー
より、『凝視してる』って
言った方がいいかも。


なんかそれくらい真剣な
顔つきで、爽介は手の中の
携帯を何度もひっくり返し
たりしながら見つめてた。


「桐生クン、どーしたのぉ?」


他のコ達も全員爽介に注目
して、不思議そうな声を
あげ始める。

でも、爽介はやっぱりスルー。


「なんなの?

デコレ携帯がそんな珍しい?」


撫でまわすように触られ
てるのが気持ち悪くて。

あたしは歩いてって、
爽介の手から携帯を奪い取った。


それで爽介はようやく我に
返ったみたいで、


「あ、わりぃ」


と、短く謝る。


そしてすぐさまテーブルの
女のコ達全員に確認する
ように、こう話しかけた。


「こーゆーのは、
女だったら他にどんな
色が好きなんだ?」


――は?

いきなり何言ってんの?


「こーゆーのって、デコレ
携帯のこと?」


「ああ」


「えー、それは人それぞれ
だと思うけど……ブルー
とかシルバーとかかな?

でもやっぱ、ピンクが王道
じゃなーい?」
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