《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
しょーじき今はそれよりも、
その試作品を見てみたい
って気持ちの方が、強かった。


だって、あんだけ毎日
居残りしてやっとできたん
だし、そりゃー気に
なっちゃうでしょ。


なんでホールスタッフの、
それもまだ研修中の新人の
あたしに見せてくれるの
かはわかんないけど。


って思ってたら、おんなじ
こと考えたみたいで、雫が
爽介をとがめるように口を
はさんだ。


「ちょっと爽介、あんな
新しいコ呼んだって――」


「イヤ。あいつなんだ」


「え?」


爽介に話を遮られて、雫は
面食らってる。


「もしかして、さっき
話してたのは望月さんの
ことなのか?」


驚いたようにそう尋ねた
のは新条さんで……その
問いに、爽介は黙って頷いた。


――てか、あたしには
サッパリ話が見えないんだけど。


なんでこの人達の間で、
あたしが話題にのぼるんだろ?
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