《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
「――なんであたしなのよ?」


この時間にちょうど上がった
のがあたししかいなかったに
しても、よりにもよって
このあたしを誘おうって
いう爽介の神経がわかんない。

自分で言うのもなんだけど、
あたし、あんたとこの店で
イチバン仲悪い自信あるわよ?


あたしは、相当ムズカシイ
顔してたのかもしんない。


爽介はちょっとイラついた
ように眉間にシワを寄せると、
さっきよりかなり乱暴に
ワシャワシャ! と頭をかいて、


「だーっ、いいから来いって!

黙って着いてくりゃいーんだよ」


「ちょっ―――!!」


あたしは、心臓が胸を突き
破って出てくるかと思った。


それぐらい、ドキンとした。


だって……。


爽介が、グイッとあたしの
右手を掴んで――強引に
グイグイ引っ張って、
歩き出したんだもん。


――信じらんない。

これじゃーただの拉致じゃない!!
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