抹茶ラテとカフェラテ
「なぁ、海行こう?」
俺の計画もラストスパート。
「なんで?」
「……俺の言うこと聞けないの?」
「……聞きます。」
俺はこんな由美が好きだ。
いじめ甲斐がありすぎて困る。
「2人で海なんて久しぶりだねー!」
俺の背中にしがみついている由美が俺に聞こえるように叫んだ。
「……そうだな。」
小学5年位の時に初めて2人で来て
遅くまで居たら2家族の親に一気に怒られた記憶がある。
その時だって俺はこの想いを伝えようとして
こうやって連れてきたのに
由美は砂浜に打ち上げられていたクラゲに夢中で
結局伝えられなかった。