彼氏はアイドル!?
菜月さんが来てから、安全を期して、
メールのやりとりだけにした。


会えない…声がきけない。

仕事さえ俊と別のチームにされて、
いい加減、淋しさが限界に達していた…


「あ〜〜…あいたいよ〜」

璃音は菜月がシャワーを浴びてる間に、
麻衣子に電話で愚痴っていた。

『全然逢えてないの?』

「うん…全然…」

電話しながら
ベランダに出た。

「あ!」


広場で俊が体操をしてるのが見えた。

久し振りに見た俊の姿に胸がきゅんとした…

「やっぱかっこいい…」

『何それっ。彼氏なのに。』

璃音はため息をついてただ俊を見つめた。

まるで
ステージから見守るファンみたい…

ちょっと泣きそうだった…。


電話ごしに
麻衣子のため息が聞こえた。
< 153 / 214 >

この作品をシェア

pagetop