彼氏はアイドル!?
咲…

誰だろ。

彼女…かな…


璃音は近くの公園にいた。

ベンチに座って、空に流れる雲を見つめていた。


「おい!」

「あ…勇。」

雪月花のスタッフに配属された同期の仲間。

彼も同じマンションに住んでいる。

「なにやってんだよ。」

「別に…」

「明日からツアーの準備だぜ。気合いいれろよ。」

「はぁ…」

「なんだよ。溜め息なんてついて…。あ…お前あれだろ!英太が好きになったんだろ。目がハートになってたぞ。あん時。」

「ちが!ばかいわないでよ!」

「何むきになってんだよ。ファンになるくらい普通だろ。」

(好き…ってそういうことか。)

「お前…」

「わたし帰るね!」


(なんか近くなって、私…彼らが世界のスターだってこと忘れてない?)

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