噂の彼の甘い罠2アイドルと秘密の恋愛
「うん……晴弥、大丈夫だよ……落ちついて話してね」


震える晴弥の背中をさっきよりも強く、引きよせた。


「退院するけどさ、もしかしたらまたすぐ入院するかもしんねぇし……。

そういうの気にしながら、あっちで仕事する元気がないっていうか。

眠っててもさ、よく最悪の事態を夢で見て……それで、目が覚める……」


「目が……?」


「小春は、迷惑だったろーな。夜明け前にさ、よくメールしてたろ?

あれ、不安で眠れなくて……。でも、メールしたら、なんか落ち着いて……さ」




だから晴弥は


夜明け前に


よくメールを送ってくれてたんだ……。






ただ、忙しかったからってだけじゃなく


不安で眠れなかったなんて


知らなかった……。



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