噂の彼の甘い罠2アイドルと秘密の恋愛
それに、お母さんが言うような仲…って、

何だろ。

甘い仲?






キスどころか、晴弥とはデートもしてないしっ。

お互い、

まだ手探り状態…っていうか。









お母さんの携帯を握りしめたまま固まってると

翼がダダッ!とキッチンに駆け込んで来た。






「小春ぅー。おーはよっ」

にこにこ笑顔に、ぷっくりほっぺがかわいい。

我が弟ながら、将来が楽しみだよ。

お母さんが言うように、この子も晴弥みたいに本当にアイドルになっちゃうのかなー。






ううん、ダメッ!

翼の彼女に、私みたいな思いをさせたくないもん。

この子にも、家族と離れて寂しい思い、させたくない。

翼を捕まえ、ぎゅーと抱きしめた。

「翼はお姉ちゃんのそばにずっといてね!晴弥みたいなアイドルになっちゃ、ダメ~」

「晴弥って誰ぇ?小春、痛いから離してーっ」

翼は手を伸ばし、抱きしめる私から必死で離れようとしている。


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