砂時計のキセキ
謎の転校生
「……な」
げ。
「立花!!」
反応…しなくてはいけないのか……
「た〜ち〜ば〜な〜」
ああ、五月蝿い。

ギンッ

睨んでみる。
「ブッ!」

“ブッ”?

ああ、そうだった。コイツ───聖には睨みが効かないんだった…。
「殴って良いか?聖」
「[いいよ(笑)]なんて言う馬鹿が何処にいる?」
聖はいわゆる、お調子者である。それゆえに(?)会話術には長けている。
そんないつもの会話を交わして、窓から空を見る。
教室の窓は冬で温度が低いせいか、曇っている。それと同じくらい空も曇っていた。「灰色」といった感じだ。
「また、雪が降る…」
そんな気がした。

「立花、」 返事はしない。
「転校生が来るんだって」

転校生──?

「私は───っ!!」
雪と事故と転校生は嫌いなんだ!…と言いそうになって止める。
「……私には、関係の無い事だ」
空気が痛い。
「席つけ──!HR始めるぞ」
先生だ。ちなみに、うちのクラス先生は基本落ち着いたジョークも上手い国語教師。但しキレると誰よりも怖いらしい…(・・;)
「今日は転校生がいる」
この言葉に教室がどよめく。
「男ですか、女ですか?」
「入っていいぞ─(スルー)」
呆れ顔の先生。聖…。

「はい、」

忘れもしないこの声は──…!
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