Not Forgiven?



「…よく公衆の前面でこんなものを作れるな」



覗き込んだ稜ちゃんも言った。


…ほんとにそうだよ。


由稀の辞書に【恥】という言葉はないのだと改めて確信した。



「…ねぇ、由稀」

「ん?」

「1年て今日みんな調理実習だったの?」

「そうだよ」



それを聞いて、私は稜ちゃんと慶ちゃんの顔を交互に見た。



「もしや…、カバンの中には………」

「うん。
授業に行ったら、いっぱいもらったよ」

「やっぱり!!」



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