君が嫌いな君が好き
プロローグ
「いもうと?」
俺が初めて君を見た時
『おにい、おにぃ、ちゃん』
天使が舞い降りてきたのかと思ったんだ。
俺と妹は、すっごく仲良くて。
恋人みたいね、なんて言われて。
ずっと、相思相愛だった。
でも、それはほんの少しの間だけだった。
両親が死んで、親戚に預かられた俺達は変わってしまったんだ―……
(ずっと一緒って約束したのに)